特 長 Wジョイント管とは何ですか。どのような特徴を持っていますか。 管路としての役目を果たすために、施工の時から管路として使われるまで、継手についてのトラブルがないような性能を持たせた、継手に特徴がある鉄筋コンクリート製の推進管です。

継手についてのトラブルをなくすため、具体的にどのような性能を持たせていますか。

管と管を接合する場合、ゴム輪のめくれ等が生じないよう、スムーズな接合ができるようになっています。
また、継手部からの漏水が生じにくい構造とする事で曲線施工やレベル2地震動にも対応できます。
さらに、万一の継手からの漏水には、管内から経済的に止水が出来るようになっています。

どのような場所に使われていますか。また、管の供給はどうですか

曲線推進や長距離推進、地下水圧の高い大深度推進など、ほとんどの推進工事で使用されています。
平成29年度Wジョイント管の実績では約40%が曲線施工に使用され、最近は1/2管等の短い管を使用した急曲線施工も増えています。また、長距離推進で滑材を有効に利用できる滑材注入管もあります。
用途としましては、下水道はもちろんのこと、昨今では、雨水の一時貯留を目的とした内圧管としてもお使いいただいております。
日本国内であれば全国19社の協会員社が、どこでも供給いたします。

規 格 Wジョイント管にはどのような規格がありますか。

小口径推進管では、JSWAS A-6に登録されたJ-4とJ-4Nがあります。中大口径推進管には、JSWAS A-2に外圧管として登録されたWジョイント推進管J-2、J-2NとJ-2D、内圧管として登録された内圧推進管 Wジョイント管NAIA J-2AW、J-2NAWとJ-2DAWがあります。
また、河川下や鉄道下等の重要構造物を横断する場合等に使用する鋼複合形(SC形)Wジョイント管のJ-5、長距離推進で滑材を有効に利用できる滑材注入用Wジョイント管のJ-6があります。
さらに大深度にお使いいただける高水密Wジョイント管のJ-7があります。

土被り40mの高土被りとなる推進を計画している。許容外水圧0.4MPaが必要となる。Wジョイント管では対応できますか? Wジョイント推進管 J-2D、高水密Wジョイント管 J-7がございます。
J-2Dは、JSWAS A-2に登録されており、継手性能0.4MPaを有した管材です。
また更に高い水圧に対しては、高水密Wジョイント管J-7 6M(許容外水圧0.6MPa)もご用意しております。

河川を横断する呼び径2400のサイホン工事に用いる管種の検討を行っています。
推進管は内圧に対応できますか。又、内圧が作用するサイホン工事に用いた事例がありますか。
内圧が作用する場合は、内圧推進管Wジョイント管NAIAをお使いください。
Wジョイント管呼び径2800をサイホン工事に用いられた事例を現場訪問に掲載しています。ぜひご覧下さい。

外圧管にはどんな強度の管がありますか。 全国Wジョイント管協会では、呼び径800〜3000までは、管強度で1種:50、70および90N/mm2、2種:50および70N/mm2、3種:50および70N/mm2の管強度を規格化しております。

内圧管には、どのような種類がありますか。 内圧管の種類は、継手性能に応じJB:J-2AW、JC:J-2NAW、JD:J-2DAWの3種類があります。
また、それぞれ内圧強さはAW2:0.2MPa、AW4:0.4MPa、AW6:0.6MPaをご用意しております。内圧管のひび割れ荷重、破壊荷重は外圧管と同じです。
雨水貯留やサイフォンなどの内圧が作用する現場にご使用ください。

曲線推進 曲線推進時の継手抜出し長を計算したら32mmとなりました。JSWAS A-2の継手性能で考えるとJBの継手性能区分となるが、それでいいのでしょうか。 はい、その通りです。継手性能JAは30mm、継手性能JBは40mmの継手抜出し長となりますのでJAの継手性能では抜出し長が不足するためJBの継手性能が必要となります。

曲線推進の検討を行っています。管長と許容曲率半径の関係を示した資料はありませんか。 「Wジョイント管の継手性能」という資料をご用意しています。ぜひ、資料をご請求ください。

急曲線の曲線推進を計画しています。J-2の継手抜出し長から曲率半径を満足する管長を計算したら1/3管が必要となりました。管の供給はできますか。



はい、供給できます。但し、呼び径によっては地山からの反力や推力によるせん断力等を考慮して鋼複合形(SC形)Wジョイント管をお勧めする場合もございます。また、継手の長いJ-2Nのタイプでのご検討や1/3管の管長に拘らず管長1.0mとすることもご検討お願い致します。

呼び径1000のWジョイント管を曲線推進に用いますが、管の継手に用いる滑剤はどのような物が良いでしょうか。 曲線推進の場合、推進管が曲線部に入ると、管の継手は抜出して曲線に追従しようとします。従って、管の継手の可動性を失わない為には、普通滑剤を用いることをお勧め致します。
又、Wジョイント管の特長にも掲載していますが、継手の注入孔を用いて推進中でも、継手に滑剤を補給する事ができます。

J−2N呼び径800の半管推進で曲率半径30mの計画があります。計画掘進機の受け口長が150mmの場合には、掘進機の改造を必要としますか。 J−2Nの継手長さは、180mmですので、掘進機の受け口長を180mmに改造することが望ましいです。

Wジョイント管の施工事例を紹介してほしい。 当ホームページの現場訪問コーナーをご覧下さい。

耐震設計 耐震設計において継手抜出し長を照査するさいの許容値はどのようになりますか。 Wジョイント管の耐震設計における許容値はこちらからご確認ください。または資料をご請求願います。

河川や鉄道などの二次災害が考えられる構造物の下を推進します。耐震を含め安全性の高いWジョイント管はありませんか。 管の外周を鋼管で補強した鋼複合形(SC形)Wジョイント管がございます。

レベル2地震動の耐震計算をした所、破壊荷重が2種管でも不足してしまいました。何か対応策はありますか。 3種管や鋼複合形(SC形)Wジョイント管をご検討ください。詳しくはお問い合わせ下さい。

その他 下水道管路における硫化水素発生原因細菌の増殖を抑制する管があると聞いています。Wジョイント管にもありますか。



ございます。硫化水素の発生原因となる細菌の増殖を抑制するための材料をコンクリートに混ぜますが、管の外観や強度にはまったく影響を与えません。安心してご使用ください。